オフィス移転のコンサルの選び方とメリット・デメリット
コロナ禍で出社せずにテレワークで仕事をする機会も増え、スモールオフィスへの引っ越しや地方へのオフィス移転を考える企業が増えてきました。
オフィス移転をする際は、計画立案、調整、物件調査、工事の施工依頼、各種届出など様々な業務が発生します。通常業務に加えて慣れないオフィス移転業務が発生するのですから、担当者の負担が大きくなりがちです。
そこで、オフィス移転プロジェクトにコンサルを入れて、オフィス移転をスムーズに行えるようにする企業が増えてきました。
オフィス移転コンサルを入れるメリット
まず、コンサルを入れるメリットについて、確認していきましょう。
- 労力を低減できる
- コスト削減できる(コストパフォーマンスが高い)
- トラブルや問題が発生しにくい(発生したとしても解決できる)
- 計画的に効率よくスムーズに進められる
- 規模に応じた最適な賃貸物件の選定ができる
- プロジェクト全体を依頼すると、必要な届出や移転周知などの抜けが無くなる
- 適格なスケジュールを組める
- 社内調査などの作業を短時間で済む方法など提案をしてくれる
- 建築・不動産業界の慣れない見積もりをわかりやすく解説してくれる
トータルの移転コストを安くするには
例えば、コンサルへの報酬が削減交渉で成功した分だけとなる成功報酬型のコンサルに依頼することで、トータルの移転コストが削減できることもあります。
また、課題のまとめや各部署へのヒアリングがスムーズに進むことから、移転プロジェクト全体の効率化ができ必要となる時間が削減でき、トータルの移転コストが削減できることもあります。
ただし、何を支援してもらえるのか、ニーズに応じた情報を出してくれるのか、契約前にしっかりと確認することが大切です。
オフィス移転コンサルのデメリット
オフィス移転にコンサルを入れるデメリットも確認しておきましょう。
- 余計な費用が増えることがある(別途着手金がかかることもある)
- 円滑に進まないことがある(強引な協議を進める業者もいる)
- オフィス移転コンサルを探す手間がかかる
- 自社の業界特有の事情などを説明する必要がある
- コンサルとの信頼関係づくりに時間がかかる
コンサル選びを間違えなければ、デメリットよりもメリットが大きいといえます。
オフィス移転コンサルの選び方と比較
オフィス移転のコンサルティング会社は、さまざまな種類(母体)があり、得意分野や強みが変わります。
自社の不足しているリソースを埋められるかどうかでコンサルを選ぶのもひとつの方法ですが、オフィス移転全体をスムーズに行いコスト削減をしたいのなら、コンサル専門の業者に依頼するのがベストです。
コンサルの主な種類(母体)
- 不動産会社
- 建設・内装工事業者
- オフィス家具業者
- 運送会社(引越業者)
- インテリアデザイン業者
- 設計会社
- IT系
- コンサル専門
例えば、オフィス家具メーカーであれば、新しい家具の配置やインテリアなどは得意ですが、原状回復の工事費用を削減できるかというと難しいでしょう。同じようにIT系なら、オフィス移転に合わせて導入するシステムや通信は得意ですが、別の面では依頼する必要を感じないこともあるでしょう。不動産会社の系列なら物件探しや仲介がスムーズに行えるでしょう。
また、オフィス家具メーカーにコンサルを依頼すると、メーカーの家具しか入れることができず、インテリアデザインの選択肢が狭まってしまうことも念頭に置いておく必要があります。同様に運送会社系列の会社にコンサルを依頼したのに、引越は別の運送会社に依頼するのは難しいといえます。
コンサルのコンセプトも大切
コンサルが得意としている分野やコンセプトも比較要素の一つです。
例えば、家具メーカー系列のコンサルであれば、動線が複数確保されたレイアウトや機能性のある什器の提案などを持っているため、備品の使い勝手などがよいものになるでしょう。
建築・内装業者であれば、コストの安い素材でも上品な見栄えにできるノウハウや設備が老朽化したときの対処方法などを紹介してもらえるかもしれません。
インテリアデザイン業者なら、ロゴやマークに合わせた家具の色配置がしやすいデザインや、入居後のリニューアルを考えたデザインを提案、デザインに沿ったC工事ができる業者の紹介をしてもらうこともできます。
コンサルとはいえ得意分野もあれば不得意分野もあります。移転の目的に応じたコンセプトを掲げているコンサルを選ぶことが大切です。
工事業者と交渉し内装の費用が削減可能かも重要
工事業者との交渉を請け負って費用を削減してくれるコンサルもいれば、工事業者との交渉はしないコンサルもいます。普段慣れていない業界との交渉になるのですから、削減交渉の代行経験が豊富なコンサルの方がよいでしょう。
また、同じ系列のコンサルに依頼するよりも独立系のコンサルに依頼した方が、内装工事などの費用を削減が上手くいくことがあります。
大手なら安心というわけにはいかない理由
名前の知れた大手だから安心というわけには、いかないのがオフィス移転のコンサルです。
管理会社やビルオーナー(貸主)との関係性が強く、内装工事や原状回復工事で大幅な減額交渉を望めない場合も考えられます。大手コンサルに依頼すれば必ずコスト削減できるとは言い難いのが事実です。
コンサルを選ぶチェックポイント
コンサルを選ぶ前に、オフィス移転プロジェクトで自社のリソースが不足している部分を確認しましょう。「オフィス移転が初めてで何もかもわからない」というのなら、プロジェクトマネジメントができるコンサルを選ぶ必要があります。また「高額になりがちな原状回復について依頼したい」というのなら原状回復の交渉が得意なコンサルに依頼する必要があります。
自社に不足しているリソースが明らかになったら、下記のチェックリストを参考にして選んでいきましょう。
- 自社の不足しているリソースを埋めることができるスキルがある
- コミュニケーションがスムーズ
- 移転プロジェクト全体で抜けている点などを的確に指摘できる
- 何ができるか、何をしないか(できないか)契約前にきちんとした説明ができる
不動産・建設業界には、一般には馴染みのない独特の言葉があります。わかりやすい言葉で説明できるコンサルを選ばないと、トラブルになることがありますので、十分注意しましょう。
プロジェクトマネジメント(PM)を依頼をするときの注意点
オフィス移転プロジェクトを一括依頼できるコンサルティング会社もあります。しかし、一括で依頼したとしても、オフィス移転の主体は変わりません。
進行状況を1週間ごとにチェックする、発注や手配は必ず自社から行う、自社の意見をコンサルに伝える(伝わっているか確認する)など、すべて丸投げにするのではなく、しっかり管理するようにしましょう。
コロナ禍だからこそ、時間を有効に
コロナ禍による社会情勢の変化で、本社の規模を縮小するために事務所を移転する、東京ではなく地方でも問題ないことがわかったから、環境の良い場所に事務所を移転する、コロナ禍で営業エリアを考え直した結果、事務所が不要になった。
さまざまな理由で事務所を移転することになりますが、コンサルに入ってもらったとしても移転プロジェクト期間中の担当者は非常に多忙になります。事前に担当者のフォロー体制や環境を整え、時間を有効活用できる仕組みにしておくことが大切です。
コンサル専門のコンサルティング会社がおすすめ
コンサル専門で行っているコンサルティング会社であれば、どの分野に対してもバランスよく対応できるのでおすすめです。
特に株式会社JLAは移転プロジェクト全体だけではなく、成果報酬型で原状回復工事の削減交渉のコンサルを行っている他、建設・不動産におけるコスト適正化も行っています。減額交渉のリーディングパートナーですから、安心して依頼することができます。
相談は秘密厳守・無料です。ぜひお気軽にご相談ください。