学習塾の原状回復費用を削減するなら
学習塾といってもテナント物件に入居するパターン、アパートの一室を使うパターンなど様々です。
入居時、契約更新時に結んだ賃貸借契約及び特約にも様々なパターンがあり、退去時に行う原状回復も何を誰の負担でどこまで行うのかが、物件ごとに変わってきます。
まずは契約書を確認
先ほどお伝えしたように、物件によって賃貸借契約書・特約の内容が異なりますので注意しましょう。フランチャイズであったとしても、物件によりますので、同じフランチャイズで学習塾をしている先生に移転や退去に伴う原状回復について聞いたとしても、参考にはなりますが同じ原状回復とはいきません。
曖昧な契約書に注意
契約書を確認してみると、原状回復について曖昧な表現となっていることが多々あります。
例えば、「乙(入居者)は、本物件の明渡し時において、本物件を原状回復しなければならない。」としてある契約書の場合、通常の使用で生じた壁紙などの汚れ、日焼けによる壁紙の経年劣化について明確な記載がないため、退去・退店前に原状回復について確認が必要です。
また、「乙(入居者)は、自己の所有または保管するものを全て撤去し、入居時の状態で引き渡すものとする。」という表現も曖昧で、どこまで誰の負担で原状回復を行うのか複数の解釈が成り立ちます。
10年、20年と長く契約している場合、契約書の内容が曖昧であることが多いので、注意するようにしてください。
もし契約書の内容が不明であるのなら、弁護士に相談してみることも考えましょう。
スケルトン工事
ある程度、内装が整っている状態で入居した場合でも、契約の内容によってはスケルトン工事が必要になることがあります。特にテナントビルの一階で学習塾をしている場合は注意が必要です。
スケルトン工事とは、一般的に壁や天井を撤去し建物躯体が見えるようにする工事のことです。
工事業者が指定されていないかチェック
塾開業場所によっては、塾の内装工事ができる業者が賃貸借契約や特約で指定されていることがあります。
指定されている場合、工事費用が高くなることが多いので、どこからどこまでの工事が指定業者に依頼しなければならないのかも確認しましょう。一般的にパーティション工事やLAN、電話工事は指定業者による工事には入りません。
原状回復工事をいつするのかチェック
テナント物件であれば、物件を引き渡す前に原状回復工事の施工を行いますが、アパートなどを塾にしていた場合、居住用と同じように物件を引き渡した後で建物オーナー(大家さん・管理会社)によって原状回復工事を施工するケースもあります。
テナント料や光熱費の支払いが変わってきますので、必ず確認するようにしましょう。
フランチャイズならフランチャイズの契約書も確認しておこう
フランチャイズ形式で学習塾を運営している場合、フランチャイズの契約書で立ち上げるとき、閉校するとき、移転するとき、壁紙の色など内装制限など何らかの決まりがあります。
何らかの補助がある場合もあれば、本部に返却しなければならないモノなどがある可能性もあります。忘れているとトラブルになりますので、フランチャイズの契約書を確認し怪しい部分や理解しがたい部分は本部に必ず確認してから進めるようにしましょう。
学習塾のパターンでも変わる原状回復
学習塾には、集団指導型 · 個別指導型 · 映像指導・eラーニング型 · 自立学習型などの種類があり、内装やデザインもそれぞれ異なります。
内装やデザインが異なれば、退去・退店時に行う原状回復工事の内容も大きく変わります。さらに、個別指導型や自立学習型などで、部屋を区切っていた場合、低いパーティションより高いパーティション、パーティションよりも壁を設置していた方が、原状回復工事費用は高くなります。
また、映像授業を行っているのなら、機材の撤去工事が必要で、機材がレンタル品であるのなら返却が必要です。関係する契約書をしっかり確認してトラブルにならないようにしましょう。
エアコンに注意!
普段からエアコンの清掃を定期的に行っていない場合、入居者の管理が悪く清掃が必要になったという理由で、退去・退店時に清掃費用を請求されることがあります。
退去後の敷金や保証金の返金をスムーズにするためにも、十分注意しておきましょう。
不用品はゴミかリサイクル
学習塾を立ち上げたものの経営が上手くいかず、閉校や廃業することになったとき、使っていたホワイトボード(黒板)、椅子、机などをどのように処分するか、原状回復工事の前までに決めておく必要があります。
また移転先で新品の机などを使うことになったため、不用品が大量に出ることもあります。
質の良い椅子や机なら、買い取ってもらいリサイクルすることを考えましょう。古くなっているのならゴミとして処分することになります。ゴミの処分は必ず産業廃棄物の運搬や処分の許可を得た業者に依頼することが重要です。
法律上、ゴミは排出事業者に責任があり、過去にゴミを業者に委託した側が不法投棄で逮捕されたケースがあります。要するに適切にゴミを処分していることを確認しないと学習塾の(元)経営者が逮捕されてしまうということです。「お任せしている」から安心というわけにはいきません。
高額な見積もりで驚く原状回復工事を削減するのなら
工事業者が指定されているときは、原状回復工事の見積もりが高額になります。
競争原理が働かないなどの理由はありますが、多くの学習塾は諦めて高額なまま工事を依頼しています。 株式会社JLAでは、適正な原状回復工事費用を査定し減額交渉を成果報酬で行っております。成果報酬ですから、全体コストが上がることはありません。高額なまま工事を依頼する前に、ぜひ一度ご相談されることをおすすめします。